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ボクシングをしているとのことですが、始めたきっかけは?
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ボクシングを始めたのは高校2年生です。
中学3年生の年末に、初めて井上尚弥の試合を観て「すごい!」と思って。そこでやろうと思いました。
ただ、それまで全く格闘技と接点もなかったですし、スポーツの経験もほとんどなかったので、2年くらいは躊躇していたんです。
持病のことで医者や親からも止められていたのもあって。でも頑張って説得して、高校2年生でようやく地元のボクシングジムに通い始めました。
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どんな練習をされていたんですか?
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地元の宮崎から大学進学を機に松山に来て、そこで入ったジムで本格的に打ち込むようになったんですが、その頃は毎朝6時に走りに行って、週6でジム通っていました。朝は基本的に3〜4km走って、ジムの練習が休みの日の夜は10km。
ボクサーって結構走っているイメージがあると思うんですが、大事ですね。
体力や技術はジムの練習で身につけられるけど、下半身強化のためには日々のランニングが大事なんです。
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ストイックですね…!ジムではどんなメニューを?
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試合と同じく1ラウンド3分でメニューをこなしていくんですが、まず縄跳びを2ラウンド跳んで、その後シャドーボクシングを3ラウンド、ミット打ちを2ラウンド、スパーリングを2ラウンド、サンドバック。合わせて12ラウンドくらい行います。
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どういうボクシングスタイルですか?
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カウンタースタイルです。
結構井上尚弥に似ていると思います。
まだジムに通う前、中学3年のときから見様見真似でやっていたのが今も続いているみたいな感じです。
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プロテストにも合格されたそうですね。
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大学時代にプロテストを受けて合格しました。でも現役時代は公式戦には出場していないんです。
試合となると厳しい減量もあるので、体に負担のかかることは流石に危ないということで、ドクターストップで。
なので今は現役を引退して、トレーナーに力を入れています。
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ボクシングの魅力ってどんなところですか?
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ボクシングって、自分との戦いなんですよね。
負けたら自分のせいだし、一対一で、しかも拳二つでってのが一番かっこいいなと思ってます。
それからどっちが強いかというシンプルな競技だからこそ、練習で自分がやってきたことが顕著にあらわれる。そこも好きですね。
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やっぱりスパーリングなどでは感情むき出しに?
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怒りをぶつけているわけじゃなくて、スポーツとしてやっているので、感情のコントロールはしていますね。
始まる前は相手を仕留めるつもりで挑むんですが、感情的になりすぎてもダメなので、そこはセーブしながら…。
メンタル面はめっちゃ養われると思います。
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今はトレーナーをされているということですが、ジム側から誘いがあったんですか?
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そうなんです。
自分が試合には出られないことをジムの会長に伝えたら、
「ボクシングが好きだったら、選手じゃなくても関われるから」と言われてトレーナーとして関わっていくことに決めました。
今度は育成する側になって、愛媛から世界チャンピオンを目指す選手を育てていきたいです。
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入社後は、どんなスケジュールでボクシングを続けているんですか?
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今はまだ研修中で定時上がりなので、毎日仕事が終わり次第ジムに直行しています。
だいたい17時30分にはジムに到着して、21時までみっちり練習&トレーナーをしています。
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ジムに通っている人はどんな方が多いんですか?
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会員さんは小学生から60代くらいの方まで幅広いですね。
やっぱりボクシングが好きな人が多いですよ。
体力維持とか、健康目的で来られる方も多いので、それぞれの目的に合わせた指導をしています。
プロ志望の人だったら技術面のアドバイスもしっかり行いますが、体力づくりの方には、そこまで細かいことは気にせず、とにかく楽しく通っていただけるようにと心がけています。
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仕事との両立は大変ではないですか?
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両立、といってもあくまでも本業はヒカリです。
副業は禁止なので、トレーナーはボランティアです。
でもそれって僕だけじゃなくて、ボクシングジムのトレーナーって、全国的に大手のところ以外はほとんどボランティアなんです。
選手ですらよっぽど上に行かないと稼げない世界なので。
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すごい、それって情熱ですよね。
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そうですね。やっぱりいい選手を育てたい、会員さんに楽しくボクシングをしてほしいという想いはありますね。
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ご自身は、体型を維持するために食生活など気をつけていますか?
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まず、1日3回、絶対に体重計に乗ります。
朝起きてすぐ、夜練習前、夜練習後の3回です。
今だったら、まず朝起きて65.3kg、それから夕方ジムに行って練習前に測ると65.5kgに増えています。
最後は夜の練習後に測りますが、現役時代だったら64.8kgぐらいになっているんです。その練習で減った分を考えてご飯の量を調整する感じです。
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すごい、グラム数で計算するんですね。
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でも、感覚ですよ。
僕もプロテストの前には減量しましたが、減量の時期に入ったら練習でとにかく動いて、減った分より多く食べないというのをずっと続けていく感じです。
それでも中盤とかで全然落ちないときがありますが、そこはもう根性で。
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根性で、どんなことをするんですか?
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もう食べないですね(笑)
試合の1週間前とかになったらもう食べないとかになります。
水も飲まずに半身浴で汗をかくみたいな感じです。だから体にすごい負担かかるんですよ。
本当に体の水分まで絞り出す感じ。
なので減量中のうちのジムの選手を見ていたら、昨日までは普通の状態なのに、次の日会ったら、めちゃくちゃ小さくなっているというのもザラです。
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本当にストイックな世界なんですね…。
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そうですね。
ボクシングをする人は基本的にストイックな部分があると思います。
僕自身、現役引退した今でもお菓子は基本食べませんし、お酒も今もあまり飲みませんね。
誘われたら飲みにいくことはありますが、極力ヘルシーなものを。
宮崎県出身なので、宮崎焼酎の緑茶割りが一番好きですね(笑)。
食事に関しては、今はそこまでストイックにはしていませんが、やっぱり食べた分はしっかり運動するようにしています。
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筋肉もスゴイですが、筋トレなどもしているんですか?
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自分は筋トレは全くしてなくて、これはボクシングのトレーニングのみでついた筋肉です。
なので、ボクシングのためだけの筋肉かなと思います。
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スゴイ!やっぱり続けることが大事なんですね。
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そうですね。
会員さんが練習をしていくにつれて上手になったり、体つきが変わっていったりするのを見ると嬉しいですね。
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初心者でも大丈夫ですか?
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大歓迎です!
僕が通っている升田ボクシングジムは結構初心者の方が多いので、始めやすいと思いますよ。
なので、体力づくりとかダイエットとか、そういった目的から気軽に始めてみてはいかがでしょうか?
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ありがとうございました!では最後に、ヒカリに入社したきっかけも教えていただけますか?
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大学で愛媛に来て、いいジムにもめぐり会えたので、そのまま愛媛で就職したいという想いがあって、県内で就職先を探しました。
入社のきっかけは大学が用意した就活に関するパンフレットです。
そこでヒカリを見つけて、入りたいと思いました。
今はまだ研修中ですが、早く仕事にも慣れて活躍したいと思っています!